~変革の時代に求められる社労士の使命~

会長 岡㟢 佳男
このたび、三重県社会保険労務士会(以下「三重県会」)の会長として、引き続き2期目の任を拝命いたしました。会員の皆様の温かいご支援とご信任に、心より感謝申し上げますとともに、その責任の重さに身の引き締まる思いでございます。
近年、社会保険労務士(以下「社労士」)を取り巻く社会環境や労働分野の課題は、日々複雑化・多様化しております。特に注目すべきは、企業活動における人権尊重の必要性が国際的にも高まっており、「ビジネスと人権(BHR)」への対応が重要なテーマとなっています。企業が持続可能な経営を実現していく上で、働く人の人権を守り、多様な価値観を受け入れ、適切な労務管理を行うことは不可欠です。
三重県会では、こうした時代の要請を踏まえ、ILO(国際労働機関)の技術的指導のもと、全国社会保険労務士会連合会と連携し、ILO中核条約の批准状況や国際的な人権基準の内容を踏まえた研修の実施をはじめ、企業支援のための実務的な体制を整えてまいりました。今後も、会員が専門職としてBHRの理念を理解し、地域企業とともに課題解決に取り組めるよう、教育研修の充実と実践的な支援を強化してまいります。
また、本年度から新たに始動する「JASTI監査」は、繊維業を中心とした外国人雇用に関する労務監査制度として注目されています。この制度は、外国人労働者の就労環境の改善や適正な人権保護を目的としており、社労士に求められる役割も大きくなっております。三重県会としても、JASTI監査に対応できる人材の育成を進め、県内における監査制度の定着と信頼性向上に貢献していく所存です。
さらに、三重県会のガバナンス体制の強化を図るべく、会則や内規等の見直しも順次進めてまいります。併せて、柔軟で透明性のある運営を実現し、より参加しやすく活気ある組織を目指してまいります。同時に、行政からの受託事業についても一層の拡充を図り、労働相談や雇用環境の整備支援、就労支援事業などを通じて、地域社会との連携を強化してまいります。
社労士会は、単なる士業の団体ではなく、社会的使命を担う「公共的専門職」の集まりです。企業と労働者、そして地域社会をつなぐ存在として、私たち社労士の果たすべき役割は今後ますます重要になってまいります。2期目にあたっても、「信頼される会、活力ある会」を基本理念に掲げ、すべての会員が誇りとやりがいを持って活動できる環境づくりに努めてまいります。
引き続き、会員の皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げ、就任のご挨拶とさせていただきます。
令和7年6月
三重県社会保険労務士会とは

三重県社会保険労務士会は、社労士法に基づいて設立された法定団体です。
三重県社会保険労務士会は、皆様と社会保険労務士をつなぐ窓口です。企業の経営者や働く労働者の皆様からのご相談窓口である総合労働相談所・年金相談センターを設置して、労働問題や年金問題の相談に応じます。
事業内容
三重県社会保険労務士会の活動は、総会で承認された事業計画に基づいて行われます。
その一環として、以下の事業を主に行っています。
- 会員の指導及び連絡
- 会員の研修
- 社会保険労務士制度の普及
- 社会保険労務士の登録、社会保険労務士法人の届出
- 労働社会保険諸法令に関する調査研究
- 関係行政機関等に対する協力及び連絡
- 社会保険労務士試験及び紛争解決手続代理業務試験事務の協力
組織図

役員名簿(令和5・6年度)
役職名 | 氏名 | 支部 | 備考(担当) |
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会長 | 岡㟢 佳男 | 苦情処理委員長 | |
副会長 | 岩間 克二 | ||
瀧谷 英幸 | |||
前野 優紀 | |||
理 事 | 國安院 ゆみ | ||
羽田 武史 | 財務委員長 | ||
深山 拓宏 | デジタル化委員会長 | ||
児玉 達彦 | 特別業務委員会長 | ||
米花 優 | 労働問題部会長 | ||
宇佐美 雅之 | 調査監察委員長 | ||
長岡 宏明 | |||
藤田 直樹 | 総務委員長 | ||
高原 祥子 | 広報厚生委員長 | ||
伊藤 勝史 | 綱紀委員長 | ||
白井 泉 | 年金部会長 | ||
市川 周 | 特定社労士業務推進委員会長 | ||
大川 和夫 | |||
前 真紀 | 業務研修委員長 | ||
池浦 富貴子 | コンサルティング研究部会長 | ||
監事 | 山部 芳則 | ||
枝川 笑子 | |||
森島 大吾 |
- 令和5年6月27日現在
事務局へのアクセス
郵便番号 | 〒514-0002 |
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住所 | 三重県津市島崎町255番地 |
TEL | 059-228-4994 |
FAX | 059-224-0327 |